3月が始まりました。暖かい陽の光のなかで桜が舞い、ミツバチが駆け回る時期がもうすぐやってきます。私の大好きな季節です。自宅の庭も、アネモネが咲いたり、チューリップの芽が出たりと、少しずつ春めいてきました。

 

春。

もうすぐたくさんの花が咲き、日が長くなり、虫たちが目を覚まします。

 

春。春が、私を悩ませています。

 

仕事は楽しいです。子どもたちの成長を見届けるのは、何よりも嬉しいことでした。彼らは目を見張る速さで、日に日に変化していきます。そんななか、私は、この会社に来た1年前から、何も変わることができていません。

 

この会社で仕事をしていくうえで、いろんなことがありました。嬉しいことも、辛いこともありました。その結果、ここに居続けても、いつまでも私が私らしく働けるとは思えなくなっています。

 

子どもたちと関わること自体は楽しいし、喜びを感じることも多いですが、それが私自身の専門職としてのスキルアップには繋がりづらいところがありました。周りの同じ専門職の人たちは、どんどんレベルアップしていくのに、私は何をしているんだろう、と思うようになってからは、あんなに好きだった仕事へのモチベーションがうまく保てません。子どもたちとも、素直に遊べなくなりました。ちょっとしたミスも増えました。仕事が、辛いと感じるようになりました。

 

思い返せば、ずっと、私はアンビバレントな2つの気持ちを誤魔化し続けてきました。子どもたちが愛おしいと思う気持ち。そして、ここにいても専門職としての成長は難しいだろう、という気持ち。この業界をよりよくしたいという思い、なのに自己研鑽の進まない毎日へのジレンマ。振り返れば、ここで働く喜びを感じながらも、どこか心がモヤモヤする日々でした。

 

職場の先輩に相談すると、その人は力強い言葉で私の背中を押してくれました。そして、言うなれば、吹っ切れたのです。モヤモヤしていた気持ちが、パッと晴れやかになりました。まるで、来たる春の陽気のように。

 

子どもたちは、たくさんの笑顔を私にくれました。彼らの人生の登場人物のひとりとして出演できたことに、心から感謝しています。できるなら、もっと彼らの成長を見ていたい。でも、季節は変わっていきます。

 

迷っています、と言いましたが、たぶん、私の心の中では、答えはほとんど決まっています。もうすぐ春です。春は、大好きな季節です。