最近の「書くこと」について

趣味は多い方だと思います。 

まず、絵を描くこと。幼い頃に絵画教室に通っていた影響で、今でも暇ができると、ちょこちょことノートにイラストを描きます。もっぱら、描くのは植物です。写真を見ながら模写するのがとても楽しい。花のつくり、花びらの色・形など、細かいところまで眺めていると、それらの個性には驚かされるばかりです。

 

あと、手芸や工作。とにかく手を動かしているのが好きなのです。なかでもお気に入りはビーズ手芸。きらきらのビーズを編み、徐々にかたちが出来ていくさまは、いくつ作品を作っても飽きません。同じ作業を、無心で繰り返すのも気持ちがいい。私の頭の中はいつも騒がしいので、その喧騒を全て作業で誤魔化して、ただ時間を溶かしていくのがたまらなく、いい。


そのほかにも、読書、書道、音楽、いろいろあるのだけれど、とっておきはなんといっても、書くこと。読むよりも、書くほうがうんと好き。ありふれた毎日を文字に書き起こすと、ちょっとした幸せや、生活のなかの小さな哲学なんかが浮かび上がってきて、こんなに面白いことはないな、と思う。


小学生の頃から、作文や感想文なんかは好きな方で、まあまあ、褒められることもあったのですが、本格的に書き始めたのは大学生の頃です。その頃から、このはてなブログを使い始めました。


書き初めの頃は、もっと繊細で、感傷的で、陰鬱とした文章を書いていました。あの時は今よりもずっと「病んでいた」し、陰と陽、どちらかを選ばなければならないとしたら、迷わず前者を選ぶようなたちだったので、当然そんな文体になるわけです(ちなみに、憧れは江國香織さんでした。今でも大好きです)。たまに過去に書いたものを読み返すのですが、その奇の衒いかたというか、斜に構えた感じというか、そういうものには思わず赤面します。当時は若かったのですね。


今はというと、もっと素直に、思ったことをそのまま飾らない言葉で書いています。年を重ね、いろんな人に出会い、いろんな経験をするうちに、自然とそうなりました。かっこいい言葉を使わなくても、ただ自分の生活をありのままに見つめる、ただそれだけでも、じゅうぶんに書くことは面白いと感じています(ちなみに、今の憧れは田辺聖子さん。さらに言うなら、村上春樹さんのエッセイみたいに、心に刺さるユーモアが欲しい)。


さて、今日も私は文章のためのネタさがし。さがす、と言っても、ネタは生活のあらゆる場面に隠れている。生活の全てが、特別な意味を持っている。ひとの生活って、人生って、意味深くて尊い。さあ、次は何について書こうかな。